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ジャディアンスが肥満治療に適していない理由

ジャディアンス(一般名:エンパグリフロジン)は、2型糖尿病の治療薬であり、ダイエット目的での使用には向きません。その理由を以下に説明します。

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ジャディアンスの作用機序

ジャディアンスはSGLT2阻害薬に分類され、腎臓の近位尿細管でSGLT2を阻害することで、血液中のグルコースが再吸収されるのを防ぎます。その結果、余分なグルコースが尿中に排泄され、血糖値を低下させる効果があります。

エネルギー消費の観点

◦1日あたり約200〜300キロカロリーのエネルギーを失うことができますが、体重を大幅に減少させるには不十分です。

​◦体脂肪1kgを減少させるためには約7,000キロカロリーのエネルギー消費が必要とされており、ジャディアンスによるエネルギー 損失のみで顕著な体重減少を期待するのは困難です。

代謝への影響

食欲の増加:ジャディアンスは糖を尿中に排出させることで血糖値を下げます。この結果、1日あたり200~300 kcal程度のエネルギーが失われるとされており、その消費されたカロリーを補うために食事量が増える可能性があります。これは視床下部の摂食中枢の活動が増加することによるものです。特に炭水化物や単純糖質を多く含む食材を好むようになることがあります。

水分バランスの変化:初期の体重減少は主に水分排泄によるものであり、持続的な脂肪減少にはつながりにくいです。

 

筋肉減少や脱力感のリスク

◦過度のカロリー不足が継続されると、体はエネルギー源を補うために筋肉を分解する傾向があります。筋肉量の減少は基礎代謝量(BMR)が低下し、長期的な体重管理が困難になる可能性があります。

◦糖尿病患者を対象とした検査では、約4割の人が脱力感や筋力低下を自覚していたと報告があります。

個人差の影響

◦SGLT2阻害薬の効果には個人差があり、遺伝的要因や代謝の違いによって体重減少の程度が異なることがあります。

安全性の問題

◦ジャディアンスは尿路感染症や性器感染症、低血圧、脱水、腎機能障害などのリスクがあります。特に非糖尿病患者がこの薬を使用すると、これらの副作用リスクが高まる可能性があります。

◦ジャディアンスは糖尿病患者のために処方される薬であり、使用中は定期的な血糖値や腎機能の監視が求められます。ダイエット目的での無監督の使用は重篤な健康リスクを伴います。

​これらの理由からジャディアんすはダイエット薬として適しているとは言えません。健康な人がダイエット目的で使用することは推奨されず、医師の指導なしで使用すると健康リスクが高まります。

より詳しく知りたい方はこちらの書籍をお読みください。

ジャディアンスはダイエットには無効 表紙-2.jpg
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