GLP1注射「サクセンダ」とは
サクセンダはGLP1受容体作動薬という薬で、GLP1というホルモンを注射する薬です。GLP1とは、元々人の体内で分泌されているホルモンで、血糖値の上昇に応じてインスリンの分泌を促進し、血糖値を下げるという働きがあります。
2010年に米国FDAで糖尿病治療薬として承認された後、体重減少効果に注目され、2014年に肥満治療薬として米国FDAの承認を受けました。翌2015年には欧州(EMA)でも承認され、2020年には日本でも肥満症治療薬として厚生労働省により認可されました。現在、肥満治療や生活習慣病の改善を目的に広く使用されています。

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有効成分:リラグルチド(Liraglutide)
リラグルチドは、GLP-1(グルカゴン様ペプチド-1)に作用する有効成分とするGLP-1受容体作動薬です。
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作用メカニズム
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食欲抑制
脳の満腹中枢(視床下部)に 働きかけ、食欲を抑えます。
血糖値コントロール
・インスリン(血糖値を下げるホルモン)の分泌を促進し、食後の血糖上昇を抑えます。
・グルカゴン(血糖値を上げるホルモン)の分泌を抑制し、肝臓からの糖放出を減らし、血糖値を安定させます。
胃の動きを抑制
・食べた物が胃から腸へ移動する速度を遅らせることで、胃内に食物が停滞する時間が長くなり満腹感を長く持続させます。
結果、体重の減少・太りにくい体質へ
※未承認医薬品等
サクセンダは医薬品医療機器等法上の承認を得ていない国内未承認医薬品です。
※入手経路
当院で使用しているサクセンダはノボノルディスクファーマ社で製造されたものを海外から個人輸入しています。
※国内の承認医薬品等の有無
国内において承認されている医薬品はありません。
※諸外国における安全性などに関わる情報
FDA(米国食品医薬局)やEMA(欧州医薬品庁)において、肥満症の適応で承認を得た食欲抑制剤です。
サクセンダの詳細な情報はこちらのサイト https://www.saxenda.com/ をご確認ください。
投薬に関して
日本人に関しましては、サクセンダの2.4mg~3.0mgにおいて科学的根拠がなく、自己責任となりますのでご注意
ください。1日1回、注射してください。どのタイミングでもかまいません。食事とは関係ありませんので、朝食を
とらない方でも問題はありません。
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増量のタイミング

上記のルールで投与量の調整をしてください。
少食が続くようなら、無理に1週間ごとに増量せずともかまいません。
※食欲が抑えられたと感じた量で継続して下さい。必ずしも最大量3.0mgまで増量し なくてもかまいません。
悪心を感じたら、減量もしくは、その時の量で継続して下さい。無理に増量しないでください。