カナグルやフォシーガが肥満治療に適していない理由
カナグルやフォシーガなどのSGLT2阻害剤は、主に糖尿病治療において重要な役割を果たします。特に、HbA1cが7%以上の高血糖状態にある糖尿病患者に対して有効です。
糖尿病治療における効果:
◦腎臓の働きを調整し、余分なブドウ糖を尿として体外に排出することで、血糖値を下げます。
◦1日に約400kcalのエネルギーを排出し、血糖値の低下と体重減少を促します。
心不全治療における効果:
◦SGLT2阻害剤は心不全の治療薬としても利用可能です
SGLT2阻害剤は、高血糖がある糖尿病の患者さんのための薬であり、健常者がダイエット目的で使用することは適切ではありません。カナグルやフォシーガがダイエットに向かない理由は以下の通りです。
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健常者の使用による影響:
HbA1cが6%前後または5%台の健常者が使用した場合、エネルギーの消失を補うために食欲が増加し、過食に走ることがあります。不適切な使用は体重増加や健康問題を引き起こす可能性があります。
食欲の増加:
SGLT2阻害剤は血糖値を下げるため、体がエネルギー不足を感じ、糖質の摂取を強く求めるようになります。この糖質枯渇感から、食事や間食で糖質を多く摂取しがちになり、カロリーオーバーになることがあります。
代謝の適応:
体は失われたエネルギーを補うために代謝を調整し、食欲を増やしたり、エネルギー消費を抑えたりすることがあります。この「代謝適応」により、SGLT2阻害剤を使用しても体重が減少しないことがあります。
副作用のリスク:
健康な人が使用すると副作用のリスクが高まります。脱水症状、低血糖、性器感染症などのリスクがあります 。
ケトン体増加による誤解:
SGLT2阻害剤はケトン体を増加させ、気分が高揚することがありますが、この多幸感は長続きせずダイエット効果を誤解しやすい側面があります。
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